第9章 CO2は近未来の炭素・酸素分子資源                 CO2 is carbon and oxygen molecules in the near future resources -

巨大恐竜はO2分子の仕業か?県立自然史博物館
巨大恐竜はO2分子の仕業か?県立自然史博物館

自然史からCO2は環境資源であることが分かります。火山ガスがC(炭素)とO2(酸素分子)に自然分離され、C(炭素)はダイヤモンド、O2(酸素分子)は金魚を巨大魚に成長させるホルモン作用と同様に大型恐竜を生み出す源となったと推測されます。その物質変換の過程を語ります。その原理を理解され、ここからヒントを得て、厄介者CO2を資源として地球環境に役だってほしいという願いを込めて語ります。

 

地球史の過去6億年間における酸素(O2)と二酸化炭素(CO2)の量の変化は地球環境の変動によるもので、当時の動植物に様々な環境変化をもたらした。過去を知ることで、近い未来を予知することができます。過去からCO2 を環境資源として活用のヒントが発見できます。

 

北朝鮮には金剛山(ダイヤモンドを指す)があり、世界有数の鉄鉱山があり、そしてウルトラ大型恐竜の一部が発見されている。ここに課題に対する回答とロマン(夢)があります。残念ですが当主は只今、放射線岩石の調査と採取、マイナスイオンとの関連性に夢中に取り組んでおり、当分の間、この課題については蚊帳の外です。

 

人工ダイヤをつくる時、自然現象を見事に応用しています。C(炭素)に含まれるO2(酸素分子)を除去するため、鉄鉱石を使って酸化還元させます。

 

これを地球史から説明すると、地球創世の海洋はCO2と鉄分に満ちたマグマオーシャンで鉄バクテリヤが全盛を極めていた。酸化作用によりO2と鉄分が結合し鉄鉱床が形成された。海底からあふれ出たO2リッチの大気は大型恐竜を生み出した。CO2から分離されたC(炭素)の海底沈殿底に偶然、100m位の隕石が落下した。その衝撃は2,000℃の高温と70,000高圧により一瞬にダイヤモントが形成され、飛び散り、ダイヤクレータとなった。
 
その後、地殻変動で当時の地形は一変し原形の面影は見られない。南アフリカの場合、原住民が一片のダイヤを見つけ、現在、ダイヤ採掘により隕石が落下した当時のクレータが見事に再現されている。
 
南米、南アフリカの大型恐竜の発見地と鉄鉱山そしてダイヤモンド鉱山を結ぶと共通点が見られます。欧州では鉄鉱床を採掘中に大型恐竜の発見事例があります。ダイヤ原石は隕石落下地点であって、大型恐竜又は鉄鉱床があるところが決め手と推測されます。
 
なお隕石が砂漠の石英砂に落下すると高温高圧による石英の高純度結晶シルコンの破片が周囲に飛び散ります。エジプト王冠のダイヤのように輝くガラス玉がそれです。

 

南ア、キンバリーダイヤモンド鉱山 隕石落下形状ではないでしょうか?
南ア、キンバリーダイヤモンド鉱山 隕石落下形状ではないでしょうか?
県立自然史博物館展示品
県立自然史博物館展示品

NHK特集番組でツタンカーメンのネックレスのガラスは、大昔、砂漠に隕石が落下し、その隕石の衝撃と高熱によって生成された「隕石ガラス」、テクタイトであると結論されたのです。
大きな隕石が宇宙から落下してきて、地上に落下する前に大爆発の熱によって地上は広範囲に渡って1000℃近い高熱で溶かされた。

地層に含まれるイリジウム

恐竜絶滅に関する議論で、白亜紀と第三紀の境界の地層中に大量のイリジウムを含んだ層がある。イリジウムは、地表では非常に少ない金属であるため、これは隕石または地殻の深部由来のものと判断され、そのことから隕石の衝突を示す証拠であると言及されることが多い 

イリジウム主な生産地は ダイヤモンド産地の南アフリカ共和国です。

 

イリジウムの特長>
産出量が極めて少ない
○南アフリカ共和国に集中して産出される
○融点が高い
○硬くてもろい(加工が困難)
○他の物質と反応しにくい(化学的に安定)
 
 現在イリジウムは隕石の落下によってもたらされたとの説が有力となっています。その理由は…
・南アフリカ共和国の一部に集中して産出される。
・地層中の深部の層(白亜紀と新生代の境界層)に大量に含まれており、
 地表では非常に少ない。
・すり鉢状に産出される。
 以上の特徴から、隕石由来のものと考えられています。
● イリジウムは最先端医療
放射性イリジウムなどの放射線源を、腫瘍の中やその近くに刺入したり、 挿入したりする治療を「腔内照射」や「組織内照射」といいます。

日本1の磯部炭酸ガス井戸からメタン菌を採取

上州安中磯部ガスは日本の二酸化炭素(CO2)研究者の注目される場所でもある。「磯部ガス田の自噴ガス量は全く衰えず、むしろ僅かであるが、確実に増加している。」これを意味するものは、地下深部1km の互層にある貯留層に太古代の超好熱メタン菌が生息し、二酸化炭素(CO2)を餌にメタンガスを製造しているものと推測されます。 

常温性のメタン菌Methanosarcina barkeri

地殻内に広く存在している
なおメタン菌は二酸化炭素(CO2)からメタンガスをつくり、このときのエネルギーを利用してCO2から自分の細胞をつくるのに必要な有機物を合成して生きている細菌です。
種類も多く、汚泥、淀んだどぶや、沼や水田、堆肥、糞便、牛などの反すう胃などに広く分布している。ならば火力発電所の石炭、石油廃棄物等の二酸化炭素に触媒を加え、超好熱メタン菌を使って発生するメタンガスはクリーンな発電用燃料に再利用できるのではないか。 超好熱メタン菌上毛天然ガス田では、炭酸ガスとメタンガスを採取しているが、その地下深部でメタンガスを製造している優良な超好熱メタン菌の発見とメタンガス生成過程の解明に期待ができるだろう。


採取したメタン菌はバイオマス技術によって、更に高機能バクテリアに遺伝子改良、また地下深部で生息している超好熱メタン菌によるメタンガスの生成機能を研究開発すれば、石炭発電所からの廃棄物、液化CO2にメタン菌を触媒させてメタンガスを取り出すバイオマス技術の開発も不可能ではないと推測されます。廃棄物CO2はクリーンな発電用燃料の資源に再生が可能かもしれません。