再資源化事業計画の認定申請手続
使用済小型電子機器等の再資源化の促進に関する法律施行令等の公布について
小型家電リサイクル法の円滑かつ適切な施行を行うため、本法に係る施行令等(政令2件、省令3件、告示1件)が本日公布されました。また、これに併せ、本法の施行に係る各種ガイドライン等も策定いたしましたので、お知らせいたします。
再資源化事業計画の認定申請手続
<制度対象品目の例>
・携帯電話端末・PHS 端末 ・デジタルカメラ ・ビデオカメラ
・電子レンジ ・電気掃除機 ・ジャー炊飯器
2.2 特定対象品目
特定対象品目とは、資源性と分別のしやすさから特にリサイクルするべき品目として国が本ガイドラインにおいて指定するものです。市町村・消費者が認定事業者に処理料金を支払わなくても済む範囲で、できるだけ多くの品目をリサイクルすることが制度上望ましいことから、標準的なケースにおいて無償での引渡しが可能となる品目群1を試算した結果を踏まえて、特定対象品目を指定することを基本とします2。加えて、消費者のわかりやすさなども勘案して、以下の品目とします。
【特定対象品目】
・携帯電話端末・PHS 端末、パーソナルコンピュータ(モニターを含む)
※これらには、タブレット型情報通信端末を含みます
・電話機、ファクシミリ
・ラジオ
・デジタルカメラ、ビデオカメラ、フィルムカメラ
・映像用機器( DVD-ビデオ、HDD レコーダ、BD レコーダ/プレーヤ、ビデオテープレ
コーダ(セット)、チューナ、STB)
・音響機器(MD プレーヤ、デジタルオーディオプレーヤー(フラッ
シュメモリ)、デジタルオーディオプレーヤー( HDD)、CD プレーヤ、
デッキ除くテープレコーダ、ヘッドホン及びイヤホン、IC レコー
ダ、補聴器)
・補助記憶装置(ハードディスク、USB メモリ、メモリーカード)
・電子書籍端末
・電子辞書、電卓
・電子血圧計、電子体温計
・理容用機器( ヘアドライヤー、ヘアーアイロン、電気かみそり、電気バ
リカン、電気かみそり洗浄機、電動歯ブラシ)
・懐中電灯
・時計
1 対象とする品目の全てを認定事業者に引き渡す場合に、認定事業者における経費(静脈物流
費、中間処理費、システム管理費等) と有用資源売却益がトータルで釣り合う範囲として平
成24 年時点で試算し、抽出した品目の群。
2 市町村・消費者が認定事業者に引き渡す個々の局面において、有償/無償/逆有償のいずれ
にな
再資源化事業計画の申請に関するQ&A
- Q1:認定事業者になれば廃棄物処理法の廃棄物処理業の許可が不要になるのか。また、その範囲はどこまでか。
A1:再資源化事業計画を申請して認定された場合には、再資源化事業計画に記載された認定事業者及びその委託先の事業者は、廃棄物処理法における一般廃棄物及び産業廃棄物の廃棄物処理業の許可を地方自治体から取得することなく、使用済小型電子機器等(以下「使用済小型家電」という)の再資源化を実施することが可能になります。
※廃棄物処理業の許可が不要となる委託先の事業者とは、認定事業者から直接に委託を受け、かつ、再資源化事業計画に位置付けられた者に限られます。また、再委託は禁止されています。
- Q2:どのような者が認定事業者になれるのか。
A2:特定の業種等に限定していないため、要件に合致する者は認定事業者になることができます。要件の例として、[1]適切かつ継続に再資源化を行えるような経理的基礎を有すること、[2]対象とする区域が隣接する3都府県(北海道及び沖縄を除く)以上の区域、かつその区域の人口密度が1,000人/km2未満であること、といったようなものがあります。
- Q3:再資源化事業の内容はどのようなものを想定しているのか。
A3:再資源化事業では、引き渡しを受けた使用済小型家電から、破砕・選別等の方法により、各種の有用資源を高度に分離すること、破砕等する前に極力可能な範囲でフロン類・小形二次電池等を回収すること、引き渡しから再資源化、最終処分が終了するまでの一連の行程を明確にすることなどが必要になります。また、個人情報を含む機器の処理にあたり、盗難対策などの個人情報保護策が必要となります。申請にあたっては、これらを明確にする必要があります。
また、回収資源量等を把握し、毎年国に対して報告することが求められます。
- Q4:認定を受けることにより、廃棄物処理業の許可が不要になる特例があるが、廃棄物処理施設の設置許可は必要なのか。
A4:認定を受けることで廃棄物処理法の廃棄物処理業の許可は特例により不要になりますが、廃棄物処理施設の設置の許可は得る必要があります。なお、廃棄物処理施設の設置の許可には、一般廃棄物と産業廃棄物の区分があります。
市町村などから使用済小型家電を引き取る場合は一般廃棄物になるため、産業廃棄物処理施設の設置許可のみを取得している事業者は、別途一般廃棄物処理施設の設置許可が必要となります。届出により、産業廃棄物処理施設を一般廃棄物の処理に供することが可能となる場合がありますが、必ず自治体にお問い合わせください。
- Q5:一般廃棄物である使用済小型家電の再資源化により生じた残渣は市町村に返す必要があるのか。
A5:認定事業者の再資源化事業から生じる残渣は、小型家電リサイクル法に基づくリサイクルの業から生じた廃棄物、すなわち産業廃棄物となるため、市町村に返す等の必要はありません。
- Q6:認定事業者は、認定された再資源化事業計画に記載した収集区域内の市町村から使用済小型家電の引取りを求められたときには、引取義務が生じるのか。
A6:認定事業計画に記載した収集区域内の市町村から使用済小型家電の引取りを求められた場合には、小型家電リサイクル法第12条に基づき、正当な理由がある場合を除き、引取らなければならないことになっています。なお、引取りを拒否できる正当な理由として、引取りの条件が使用済小型家電に係る通常の取引条件と比べて、著しく異なるといったことが主に挙げられます。
- Q7:一部の品目のみのリサイクルを手がけたいが、認定事業者になることは可能か。
A7:Q6のとおり、認定事業計画に記載した収集区域内の市町村から使用済小型家電の引取りを求められた場合には、正当な理由がある場合を除き、引取らなければならないことになっています。市町村が集める品目は、対象品目全ての中から自治体が定めることになりますので、認定事業者は対象品目全てを引取る必要があり、一部の品目に限った再資源化事業計画では認定を受けることはできません。
- Q8:事業計画の認定を受ける際に必要な個人情報対策はどのようなものか。
A8:パソコンや携帯電話等には個人情報が含まれているため、認定事業者は収集運搬や処分の各段階で十分な個人情報保護の対策を講じることが求められております。具体的には、盗難を防止するため、効果的なセキュリティ機能を備えた場所での保管、適切な入室管理、個人情報が含まれると思われる部品についての物理的な破壊等が挙げられます。
- Q9:認定事業者は、他の認定事業者からの委託を受けることはできるのか。また、複数の認定事業者の委託先になることはできるのか。
A9:可能ですが、再資源化事業計画ごとの使用済小型家電引取量や再資源化実績を把握できる措置を講じる必要があります。
- Q10:小型家電とその他産業廃棄物等を一緒に収集運搬、処理、売却等は可能か。
A10:可能ですが、使用済小型家電の引取量や再資源化実績を把握できる措置を講じる必要があります。
- Q11:この制度で再使用(リユース)は可能か。また、その条件は。
A11:認定事業者は、認定された再資源化事業計画に記載した範囲・方法を遵守しつつ、回収した使用済小型家電の中から小型家電として再使用可能な機器をリユースすることが可能です。一方で、使用済小型家電の引取り実績や再使用の実績を報告する必要があります。
使用済小型家電の再使用を行う場合には、適切な再利用が行われるよう、動作確認及び外観の確認や、個人情報を含む機器を再使用する場合には排出者の同意を得ること等を、売却(小売若しくは転売)までに行うことが必要になります。また、古物営業法、薬事法、電波法等の規制対象となる場合は、当該法令を遵守する必要があり、ソフトウェアによっては中古パソコンでの継続使用を許諾してない場合もあることから、継続使用できないものはソフトウェアを削除する必要もあります。
なお、まだ使用が終了していない「小型家電」を引き取り小型家電として再使用するリユースについては、従来どおり、本法の適用は受けずに行うことができます。(古物営業法、薬事法などの他法令は遵守する必要があります)